少年法改正(国選付添人の拡大)について

久々のブログ更新です。今回は私が他の弁護士に比べて多く取り組んでいる少年事件に関する法改正について書きます。

 

今年の4月に改正案が成立した少年法が、618日に施行されました。今回の改正の要点は、①不定期刑の厳罰化、②審判の検察官関与の拡大、③国選付添人選任の拡大です。特に③については、従来は国選付添人対象事件ではなかった窃盗、傷害など、長期3年を超える懲役若しくは禁錮に該当する非行を犯した少年についても、観護措置がとられた(少年鑑別所に収容された)場合には、国選付添人の選任対象となるので、国選付添人が選任される事件が大幅に増えることになるため、実務上の影響が大きいです。

 

しかし、国選付添人選任は、家庭裁判所の裁量によるため、実際に家庭裁判所がどの程度国選付添人を選任していくのか、注視していく必要があります。また、少年事件特有の「ぐ犯」については、家庭環境の調整など精力的な付添人活動が必要であるにも関わらず、国選付添人の選任対象外とされたので、今後も更なる法改正を求める必要があります。

 

なお、従来も多くの少年事件について、国選付添人が選任されなくても弁護士などが「私選」で付添人に選任されていました。しかし、ほとんどの少年事件の場合、少年や保護者の方に弁護士報酬を支払う経済的余力はありません。そのような少年、保護者については、全国の弁護士が特別会費を支払って、その財源をもとに法テラスの法律援助事業として、弁護士報酬が支払われるという仕組みができています。つまり、少年や保護者に弁護士報酬を負担してもらうことなく、全国の弁護士がいわば自腹を切って付添人活動を行ってきた、という歴史がありました。

 

多くの先輩方がそのような付添人活動を行ったお陰で、少年事件での付添人活動の必要性が認められ、今回の国選付添人選任対象事件の拡大に繋がったのだと理解しています。これから付添人活動を行う私たちは、国費が投入されるという意識のもとに「国選付添人が増えたけれど、付添人活動のレベルが下がった」などと批判を受けないように、より一層研鑽を重ねる必要がある、と身が引き締まる思いです。